コース1


アーツとセラピーにおけるアチューンメントの背景

2021年7月18日(日)8:00-11:00

 

治療目的でのアーツセラピーのトレーニングを行う場合、私たちは、アート素材との同調、そして、共にワークする人たちとの共感的な同調の両方を理解しなければなりません。

今回は、精神的、感情的、そして精神の健康のために、アーツをどのように治療の手段として用いるのか、その方法について焦点を当てて学びます。

 

 

リズムと共鳴(パートI-エントレインメント)

2021年8月15日(日)8:00-11:00

 

リズムは、人生のあらゆる場面に存在します。脈動(脈が打つこと)のリズムは、身体全体に情報を分散させるためのエネルギーの流れとみなされています。「同調している」または「私たちは同じ波長にいます」ということが、共鳴体験を表しています。私たちの身体は、自然な共鳴体であり、チューニングフォーク(音叉)のように、音、イメージ、環境、そしてそれらを取り巻く環境と共鳴します。

 「エントレインメント」という言葉は、脳波やサーカディアンリズム(概日リズム)、月と太陽の周期、呼吸、循環、そして神経系統に存在するリズムなど、規則的または不規則な、リズミカルな脈動のことを説明するために使われます。創造性が用いられるとき、即ち、表現アーツセラピー及びすべてのアーツにかかわる活動がなされるその時、個人と、その場で創り出された音、あるいは、その場で使われた素材(色、質感、密度)、そして、その空間で(個人的に、および、他者とのかかわりによって)創り出された振動とのかかわりの中で、共鳴のエントレインメントが形作られます。

 

 

リズムと共鳴(パートII-ミラーニューロンと対人神経生物学)

2021年9月19日(日)8:00-11:00

  

ミラーニューロンシステムは、相手が何をしているかだけでなく、何を感じているかを理解することができます。ある人がある音を聞いたり、ある行動を見たりすると、その人のミラーニューロンが作動し始め、相手に共感的な反応をもたらします。この理論を芸術の領域に当てはめると、芸術作品を見る人、音楽を聴く人、ダンスを見る人の脳にもミラーニューロンシステムが働いていることになります。

対人神経生物学では、母親と乳幼児の間で起こることと同じような、内面の感情状態の共有を示してくれます。音を出すこと、イメージすること、そして具体的な(体を通じた)信頼感によって起こる、この親密な結びつきは、すべての芸術に携わるときにも起こります。